2章
このジャンクの行動は、相手パイロットをひるませた。
すかさずジャンクはライフルを構え、4、5発食らわせる。
しかし、すぐに気を取り直した相手ACは不利な状況を一転すべく
ジャンクACから遠ざかった。
機体の装備では勝っていると思っていたのかこの相手パイロットは
少し油断していた。
一瞬の緊迫、勝負をしかけたのは相手だった。この行動を予測していた
ジャンクは軟弱に対処し、相手の側面を取った。
またもライフルを3,4発打ち込む。
「やはりうまいな。」
監視室のゼルフはつぶやいた。
「初期装備でどこまでいけるか・・・シンの孫よ。」
ゼルフは楽しんでいるかのように言った。
だんだんあせりを感じてきた相手パイロットは自機のAPを見た
残りAP3802
このパイロットは最近軽量機体に乗り換えたばっかりの新米レイヴンだった。
そのため、軽量になれていなかったのでジャンクと接戦を強いられるようになった
「なぜだ?なぜあんなに強い?」
いままで感じたことのない恐怖が相手パイロットに襲った。
この瞬間を見逃さなかったジャンクは再度OBをふかした・・・
ジャンクの目の色が変わった・・・
「あれは・・・シンのムーンサルト!?」
監視室はざわめいた。
「うるさいぞ!ただまねしただけだろう。」
そういいながらゼルフは確信していた。
あれはムーンサルトだということ、ジャンクはシンと瓜二つだということを。
ジャンクは自分でも今自分がやったということを実感できなかった。
しかし陶酔しててはいけない、と思ったジャンクは相手パイロットより
早く我にかえり、左手のブレードで3回空中斬りをした。
あわてて旋回し、遠ざかった相手パイロットはすでに負けを実感していた
自機残りAP 281
相手残りAP 5806
そして、落ち着いてジャンクが打ったミサイルを避けきれず、勝負はついた。
WIN ジャンク・レイザー
対戦時間 2分46秒
使用武器 ライフル、ブレード、ミサイル
監視室はまたもざわめいていた。
[まさか・・・新人が勝つなんて・・・」
やがて落ち着いた監視室は一人目の合格者を決定した
ナンバー9 ジャンク・レイザー
試験会場では最後の受験が始まるところだった。
「ナンバー18 用意してください」
その受験者は先ほどジャンクと短い対話をした男だった・・・
WIN ゼン・ストロイン
対戦時間 2分52秒
使用武器 ライフル、ミサイル、ブレード
「残りAP6102だと!?ばかな!」
「ジャンクより残りAPが高い!!?」
ざわめいている監視室でゼルフは一人だけ笑っていた。
「今年はおもしろくなりそうだ。」
と心の中で思っていた。
2日後、ジャンクにメールが届いた。
ジャンク・レイザー様
結果 合格
スコアランキング 1位タイ
☆ランキング☆ 射 MT AC
1、ジャンク・レイザー 5700 6200 8000
1、ゼン・ストロイン 5400 6000 8500
3、シャーロック 4800 5000 5000
4、イルー・ヴァ 4000 5200 5000
「一位が二人!?なぜだ?」
「ACテストのスコアで俺で負けている・・・?まさかやつも勝ったのか?」
「それにこいつ・・・ゼン・ストロインって・・・」
メールには続きがあった
ランキング1位の2名の方にはミッションが入ります。
明後日のAM10:00にニング研究所まで来て下さい。
「初めてのミッションか・・・これでゼンにも会える。」
その夜は眠れなかった・・・